是枝裕和監督の作品。
殺人を犯した男の弁護をしているうちに、話が二転三転していくので、真実が何かわからなくなっていく。次第に殺された男が娘をレイプしていたり、その事業所でドラッグを扱っていたりすることがわかっていくという。
「信じてくれますか?」と肉薄されるシーンで、一体何を信じて欲しかったのか。真実性というものが揺らぐ。代わりに死んでも良い、という考えに主人公は加担していたわけだけれど、誰が命を選別するのか。
死刑制度を巡る問題意識というとあまりにシンプルな記述かも。人は真実を知ることができるのかという問い、そしてもしそれができないならば、何故人の生き死にを決定できるのかという問い。